環境汚染・資源
環境汚染・資源保全に関する考え方
トーセイグループは、環境汚染に関する関係法令の遵守ならびに適切な対策を講じることはもとより、「トーセイグループ 環境ポリシー」において、環境汚染の防止に努め、リデュース・リユース・リサイクルをはじめとする省資源を推進し、環境負荷の軽減と循環型社会の形成に向けた取り組みを推進する旨を定めています。
汚染に関する取り組み
リスクマネジメント
土地や建物の取得を検討する際は、物件購入デュー・デリジェンスフローとして「不動産購入チェックシート」の記入および審査をすべての案件において実施しています。取得対象不動産の地歴調査を行い、必要に応じて土壌汚染調査を行っているほか、当該不動産の築年数や構造等によりアスベスト調査をはじめとする有害物質の有無の検証等を行い、汚染に対するリスクマネジメントを講じています。
土壌汚染対策
物件購入デュー・デリジェンスとして、地歴調査の結果に応じてさらなる汚染状況の調査を行います。その結果、有害物質による汚染を確認した場合は、土壌汚染対策法に基づく指定汚染土壌処理業者による適切な土壌改良および拡散防止措置を講じた上で開発行為を行っています。
有害物質処理
既存不動産を取得し、改修・解体工事を行う際には、アスベスト調査をはじめ関連法令の遵守のため解体、工事業者との事前確認を十分に行い、アスベストやフロン等の有害物質飛散を防止する適切な対策を講じた上で、工事を実施しています。保有ビル等にて特別管理産業廃棄物の処理および管理等が必要となった場合は、法令に則り適切な処理を行います。また開発においては、シックハウス症候群の原因物質であるホルムアルデヒドの放散量が少ないJIS・JAS規格の基準を満たす建材を使用し、安心・安全な住まいの提供に努めています。
スクロール
項目[単位] | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
---|---|---|---|---|
PCB廃棄物[t] | 0.76 | 0 | 0 | 0 |
-
※対象範囲:トーセイ株式会社
-
※2023年11月30日時点
ばい煙測定の実施
当社グループでは、大気汚染防止法上の環境基準遵守のため、法令により管理対象となる設備において、定期的なばい煙測定を実施し、排出基準を満たすことを確認した上で、該当設備の稼働を行っています。
スクロール
項目[単位] |
2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
---|---|---|---|
窒素酸化物(NOX)[g/㎥] |
0.086 |
0.100 |
0.101 |
-
※対象範囲はトーセイ株式会社です。
-
※2023年11月30日時点
廃棄物に関する取り組み
廃棄物削減目標
廃棄物削減に関し、以下の削減目標を設定しています。
- 長期目標
- 2050年度までに廃棄物排出量原単位(kg/㎡)を基準年比15%削減
- 中期目標
- 2030年度までに廃棄物排出量原単位(kg/㎡)を基準年比5%削減
- 対象範囲
- トーセイグループの本社ビル
- 基準年
- 2022年度
- 長期目標
- 廃棄物量原単位(kg/㎡)を5年間で2.5%削減
- 短期目標
- 廃棄物量原単位(kg/㎡)を1年間で0.5%削減
- 対象範囲
- トーセイグループ本社ビル
- 基準年
- 2018年度
廃棄物排出実績
スクロール
項目[単位] | 2022年度実績 (基準年) |
2030年度目標 (目標年) |
2050年度目標 (目標年) |
2018年度実績 | 2019年度実績 | 2020年度実績 | 2021年度実績 | 2022年度実績 | 2023年度実績 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
廃棄物量 | 総量[t] | 126 | - | - | 60 | 67 | 71 | 100 | 126 | 121 |
焼却・埋立[t] | 87 | - | - | 22 | 23 | 33 | 49 | 87 | 84 | |
リサイクル[t] | 39 | - | - | 38 | 44 | 38 | 51 | 39 | 37 | |
原単位[kg/㎡] | 8.27 | 7.86 | 7.03 | 13.27 | 14.84 | 15.70 | 8.37 | 8.27 | 7.95 | |
基準年比較削減率(原単位) | - | -5% | -15% | - | - | - | - | - | -4% | |
対象範囲の延床面積[㎡] | 15,249 | - | - | 4,515 | 4,515 | 4,515 | 11,986 | 15,249 | 15,249 |
-
※床面積原単位の計算において、入居率は考慮していません。
-
※2023年11月30日時点
ゴミの削減・分別・リサイクル
NPO法人エコキャップ推進協会を通じたペットボトルキャップの収集・寄付活動
当社グループは、NPO法人エコキャップ推進協会と協働し、エコキャップ運動に参加しています。田町トーセイビルで使い終わったペットボトルキャップを回収・寄付することで、再生プラスチック原料へのリサイクルやCO2排出量の削減、医療支援、障がい者・高齢者の雇用促進等、さまざまな側面から社会貢献を推進します。2023年度は、74.10kgのペットボトルキャップを回収・寄付しました。
テナントコミュニケーションを通じた取り組み
当社が保有する物件に入居するテナントの皆さまに対し、ビルの管理運営体制や設備等に関するアンケートを定期的に実施し、ニーズの把握に努めています。ゴミの削減や分別、リサイクルについては、分別、リサイクルへの協力を促すポスターの掲示、分別用ゴミ箱の設置やゴミ置き場にごみの捨て方、分別方法、リサイクルに関する案内を掲示するなどの取り組みを行っています。
資源に関する取り組み
水資源保全目標
水資源保全への取り組みを推進するにあたり、以下の削減目標を設定しています。
- 目標
- 水使用量原単位(㎥/㎡)を前年度より低減
- 対象範囲
- トーセイグループ※
-
※トーセイグループ:トーセイ保有固定資産のうち実質的にエネルギー管理権原を有する不動産ポートフォリオ
- 長期目標
- 水使用量原単位を5年間で2.5%削減
- 短期目標
- 水使用量原単位を1年間で0.5%削減
- 対象範囲
- 当社保有の固定資産
水使用実績
スクロール
項目[単位] | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
取水 | 総量[㎥] | 87,889 | 97,198 | 70,436 | 83,161 | 144,712 | 174,179 |
淡水の地表水[㎥] | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
汽水の地表水/ 海水[㎥] |
0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
地下水[㎥] | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
上水道[㎥] | 87,889 | 97,198 | 70,436 | 83,161 | 144,712 | 174,179 | |
原単位 [㎥/㎡] |
1.35 | 1.23 | 0.79 | 0.74 | 1.05 | 1.23 | |
基準年比較削減率(取水量原単位) | - | -9% | -41% | -45% | -22% | -9% | |
排水 | 総量[㎥] | - | - | 67,674 | 79,859 | 141,218 | 170,256 |
淡水の地表水[㎥] | - | - | - | 0 | 0 | 0 | |
汽水の地表水/ 海水[㎥] |
- | - | - | 0 | 0 | 0 | |
地下水[㎥] | - | - | - | 0 | 0 | 0 | |
下水道[㎥] | - | - | 67,674 | 79,859 | 141,218 | 170,256 | |
排水原単位 [㎥/㎡] |
- | - | 0.76 | 0.71 | 1.03 | 1.20 | |
対象範囲の延床面積[㎡] | 65,304 | 79,079 | 88,597 | 112,622 | 137,499 | 141,306 |
-
※排水量は2021年11月期よりモニタリングしています。
-
※対象範囲はトーセイ保有の固定資産です。なお、データ取得が1年に満たない物件・区分所有物・販売用不動産は除きます。
-
※床面積原単位の計算において、入居率は考慮していません。
-
※基準年は2023年度までの旧目標における基準年(2018年度)です。現目標において基準年はございません。
-
※2023年11月30日時点
保有物件における節水工事の実施
当社グループでは、水資源保全のため、保有固定資産のトイレ等の水回り設備について節水工事を推進しています。これまで、淡路町トーセイビル・四谷トーセイビル・成増トーセイビルにおいて節水改修工事を実施しました。
水ストレス地域における事業活動
当社グループでは、WRI(World Resource Institute)の評価ツールAqueduct(アキダクト)を用いて、当社グループの主たる事業活動地である一都三県(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)における水ストレス・水リスクの評価を定期的に実施しています。2024年9月時点において水リスクが「High」以上に分類された地域はありません。
環境関連法規制の違反・罰金等
2023年度における環境関連法規制(水関連を含む)の違反や事故等に関する罰則、罰金はありません。
不動産再生事業を通じた取り組み
当社の不動産再生事業では、既存の建物を活かしてバリューアップを行うため、建て替える場合と比べて環境への負荷が少なく、資源の保全につながります。多種多様な既存物件の個性を活かし、さらに魅力を高めるため、「Well-being(洗練&快適)」「Eco Friendly(エコロジー&リサイクル)」「Resilience(安心&安全)」を重要な指針として再生メニューを検討し、オーナー様、テナント様にとって最適な価値を提供しています。
遊休社宅活用
近年、企業における資産の見直しなどにより社宅が廃止され空き家になるケースが増えており、都市の空き家問題を一層深刻化させる一因となっています。当社では、使われなくなった社宅を購入し、バリューアップを実施することで、既存の建物を有効活用しながら新たな賃貸住宅としてマーケットに供給する取り組みを行っています。
事例①:防音性能の向上(T-Rhythmic SOKA)
社員寮として建設され、空き家となっていた当物件。ワンルーム住戸すべてに防音工事を実施したほか、演奏会ができるラウンジやトランクルームも新設し、音楽愛好者向けの賃貸マンションへと再生させました。
事例②:共用施設の新設(T's garden北柏)
ファミリー向け社宅として開発された大型物件でしたが、スタディルーム、キッズルーム、パーティールームの3つの共用施設を新設し、分譲マンション並みに共用部が充実した賃貸マンションへと生まれ変わりました。
事例③:シェアハウスへのリニューアル(ARDEN藤が丘)
旧社員寮を大規模改修し、シェアハウスとして再生させました。不要になった共同浴室をラウンジに、給湯室をシャワールームにリニューアルするなど、既存のスペースを有効活用しています。
事例④:防災や緑の保全強化(T's garden西寺尾)
空き家となり廃墟になりかけていた社宅を取得し、「緑の保全」「防災と防犯」「省エネ・省資源」の3つのテーマを設定。テーマに沿った設備・仕様を採用したバリューアップを施して「SDGs(持続可能な開発目標)」への貢献を目指しています。
事例⑤:太陽光パネル、蓄電池を導入(T's eco 川崎)
マンション全体でエコロジー推進するというテーマのバリューアップを施し、共用部・専有部ともにLED照明の設置などの省エネ機器の導入のほか、当社初となる屋上に太陽光パネル設置した賃貸マンションとして再生しました。
社員の名刺に環境配慮の新素材を採用
2018年よりグループ社員の名刺を「LIMEX」という石灰石が原料の新素材に変更しました。この素材は、水や木をほとんど使わないため、環境に優しい素材です。一人当たり年間約500枚を消費する名刺を環境配慮素材に代替することで、紙資源の削減と社員の環境意識向上を目指しています。