生物多様性
生物多様性に関する考え方
当社グループの環境ポリシーに基づき、生物多様性に配慮し、自然環境の保全や緑化に取り組むことで、自然と調和した都市環境の創出に努めます。また地域のボランティア活動にも積極的に参加し、生物多様性保全に対する社員の意識向上を図ります。
都市の緑を守る取り組み
事業を通じた取り組み
緑化の推進
景観向上や環境負荷軽減のため、中古不動産や開発物件の緑化に取り組んでいます。具体的には、オフィスビルの屋上や壁面、分譲マンションや戸建住宅の敷地内に植栽を施し、緑あふれる空間を創出しています。なお当社では屋上緑化にも力を入れており、これまでに緑化した面積は、2022年11月末時点で累計3,927㎡となりました。開発中の商業施設やホテルにも導入していく予定です。
植物との共生
当社が再生を手掛けた賃貸マンション「T's garden西寺尾」では、中庭など敷地内に多様な植栽を施し、高木には樹種が分かるQRコードを取り付けています。暮らしの中で植物とふれあい、四季折々の変化を楽しむことができます。
本社周辺における取り組み
本社周辺緑地
田町トーセイビルは、築30年となる既存ビルを改修した上で、2021年より本社ビルとしてトーセイグループが入居しています。総合設計によりビル周辺にはゆとりある公開空地および緑地が設けられ、1,300㎡を超える空地の3割以上を緑化し、高木、中木、低木と地被類を多種多様に織り交ぜ、四季折々の変化を楽しめます。ビルの前を流れる運河沿いには野鳥が訪れるなど、都心にありながら豊かな自然を享受できる環境となっています。また、本社ビル5Fと13Fには中庭を設置し、日本庭園を再現した中庭には池を設えて鯉を飼育しているほか、庭の中木は野鳥の止まり木となり鳥のさえずりが聞こえるなど、ビル内においても緑化や生物多様性に配慮しています。
2021年3月まで本社ビルとして利用していた虎ノ門トーセイビルの屋上では、ヒートアイランド現象の緩和に加え、社員の環境に対する意識の向上・グループコミュニケーションの活性化を目指し、屋上菜園を運営していました。季節に合わせた花や野菜を栽培して、"収穫祭"を開催するなど、社員参加型のイベントを通して、従業員の環境意識向上を図りました。
地域清掃活動『港区アドプト・プログラム』への参加
2022年10月より「港区アドプト・プログラム」に参加、地域清掃活動に取り組んでいます。「港区アドプト・プログラム」は、港区と港区に在住・在勤・在学する団体等が協定を結び、協働して道路・公園等の維持管理を行うものです。原則月1回、当社グループ社員が本社周辺の道路や公園のごみ拾い・雑草抜きなどを行っています。当社グループはこの活動を通じて、本社ビルが所在する港区の環境保全・美化に貢献してまいります。
社会貢献活動
植樹活動
当社は2009年から2015年まで7年連続で、東京都主催の「海の森」植樹イベントにボランティアとして参加しました。「海の森」とは、東京湾に浮かぶゴミと建設発生土で埋め立てられた中央防波堤内側埋立地に苗木を植え、美しい森に生まれ変わらせる取り組みで、2021年に開催された東京オリンピック・パラリンピックの競技会場を作るための東京都のプロジェクトです。「海の森」は海から都心に向かう風の起点となるとともに、CO2を吸収して地球温暖化やヒートアイランド現象を抑える効果をもたらすことが期待されており、東京オリンピック・パラリンピックでは、ボートやカヌー競技の会場として使用されました。
緑の募金
東京都の森林整備や森林ボランティアの育成、子どもたちの森林・環境教育などへの協力を目的とする募金で、当社は2007年から毎年継続して寄付を実施しています。
生態系を守る取り組み
海岸の清掃ボランティア活動
当社は2009年より清掃ボランティア活動に参加しています。2023年は、葛西海浜公園における漂着ゴミの清掃イベント『西なぎさ発:東京里海エイド』に当社グループの社員とその家族46名が参加しました。葛西海浜公園は東京都内で身近に生物多様性を感じることができる貴重なエリアで、2018年にはラムサール条約にも登録されている一方、旧江戸川と荒川からの漂着ゴミに長年悩まされています。同イベントでは、漂着ゴミ発生の原因調査に役立てるため、収集したゴミの種類や量の集計も行いました。この活動を通じて、環境的・社会的課題であるゴミ削減や生態系保全に関する社員の意識向上を目指しています。
開発物件における取り組み
当社ではマンションや戸建住宅の街づくりにおいて、植栽の充実に取り組んでいます。樹種の選定においては四季折々の変化を楽しむことができるよう工夫を施し、果樹を含む実のなる木を織り交ぜることで、生物多様性にも配慮しています。また、周辺の自然環境との調和も重視しており、戸建住宅「THEパームスコートひばりが丘」では、隣接する「西東京いこいの森公園」との緑のネットワークを形成する豊かな植栽を施し、地域の生態系保全にも貢献しています。そのほか、分譲マンション「THEパームス祐天寺マスタープレイス」では、敷地内広場に既存樹を移植することで、土地の緑を損なうことなく周辺の自然と調和する街並みを創出しています。